何かが足りず何かが多すぎる(エル・アルコン―鷹―)
2007年11月16日 ぶたい。 コメント (2)此処から先は微妙にネタばれです。
おまけに、私は正直このお話がそんなに好みじゃないです。
なので、それが嫌っていう方は読まない方が良いと思います。
何だか題材が凄く面白そうだったので多大な期待をしたのが悪かったのかもしれないです
また、漫画を未読なのであの作品は全く漫画と同じ内容なんだよって言われたら仕方がない部分があるのですが、何やら比重を間違ってませんか?
私、結構強者が弱者に「弱くては仕方がないだろう。お前は今何も出来ない。無力だ」って甚振ってるシーンって好きなので、題材的には絶対好きなはずなのに、何だかふに落ちなかった。
その理由の1つが強い者って何処かで孤独を感じてなきゃいけなくないですか?
「エル・アルコン」はティリアン(少年)@天寿光希は何処かでトラウマがある少年
でも、それを冷徹になる事で乗り越えて地位も名誉も手にいれようとするお話なんですよね?
本当はジェラード・ペルー@立樹遙との子供の為、イギリスで生きているけどスペイン人でそこに負い目があるっていう設定なのですよね?
だから父親にも「お前はあの男の〜」と蔑まれ、子供の頃にいじめられたりしたんだろうなっていう想像は出来るんですけど、何だか大人になったティリアン・パーシモン@安蘭けいは幸せ者になりすぎじゃないですかね?
私が一番謎なのはニコラス・ジェイド@彩華れいの存在なわけですよ
彼はいったい、「ティリアンにとってのどういう存在なんですか?」
まだギルダ・ラバンヌ@遠野あすかの存在は理解できるんですが、ニコラスって何?
織田信長の森蘭丸的な存在ですか?(いやいやいやいや)
凄く美しい青年がただひたすらにティリアンを慕っている
そこにはエピソードは何もなしなの?と不思議でならないんですよね
だって、ティリアンって凄く冷徹よ
女は殺すし、善人は裏切るしえぐい男なはずなのよ
なのに、「ご主人様についていきます」ってそこまでニコラスがティリアンに使える意味って何?
何で彼はティリアンの傍にいながら、あんなに純真なの?
そして、あれだけ冷徹なはずの男も何故かニコラスは信用して、しかも戦いで守っていたりするのよ
何故?
ニコラスは何故、特別なの?
そここそエピソードが欲しい
二人が何故、あんなに絆を深めているのか。
だってさ、気持ち悪くない?
ティリアンってさ、冷徹なのに凄く普通の感性を持ってるのよ
普通にニコラスっていう「居心地の良い存在を作って、優しい場所を作って、そこが幸せだな」って思う事を知っていながら人の居心地の良い場所は簡単に奪える人なのよ
世の中には確かに人の痛みとかわからない人もいるけど、そういう事じゃないよね?あの人
それともそういう人なの?
野望のためなら俺は人を殺す事も厭わないって人間はさ、そんなに簡単に「居心地の良い場所」は作れないと思う
そして、そういう人間がもしいるのであれば「居心地の良い場所」を奪ってしまった事に後悔すると思う
後悔っていうか懺悔の気持ちかな
そういう念を抱きながら前に進んで行く強い男ってならわかるんだけど、彼何一つ後悔せず自分は幸せよね?
自分は強いって刃を振り回すだけ振り回して、彼だけ幸せなのよ
死ぬ瞬間も何だか愛され死んで行くのよ
何一つ不幸じゃないじゃん!彼。
私はだからこそ、ニコラスが最後ティリアンを裏切って終わるのかと思った。
それなら辻褄があう。
やっぱり、最後までティリアンは人を裏切り殺し続けたのだから、最後は一番信用していた人物に裏切られて死んでしまうんだ
他の人と同じ様に無念に思いながら、たった一人で死んで行く
ティリアンは最後まで心に闇を持っていたんだと。
死ぬ瞬間も彼は孤独だったんだって終わるのかと思ったら、恋人やら従者に囲まれ幸せでした。
何かねルミナス・レッド・ベネディクト@柚希礼音の役が憐れなのよね
強大な敵に戦いを挑むのなら、相手は強くて大きな存在でなければいけない
で、宝塚だからその悪役も美しくて格好良くなくちゃいけない
でも、ティリアンってさそんなに格好良くないよね
たんに人の痛みがわからない強いだけの人、しかも死ぬ瞬間まで何だか幸せな人
敵をとっても何処かで報われなくないですか?
まあ、これは私が感じた主観にすぎませんが。
おまけに、私は正直このお話がそんなに好みじゃないです。
なので、それが嫌っていう方は読まない方が良いと思います。
何だか題材が凄く面白そうだったので多大な期待をしたのが悪かったのかもしれないです
また、漫画を未読なのであの作品は全く漫画と同じ内容なんだよって言われたら仕方がない部分があるのですが、何やら比重を間違ってませんか?
私、結構強者が弱者に「弱くては仕方がないだろう。お前は今何も出来ない。無力だ」って甚振ってるシーンって好きなので、題材的には絶対好きなはずなのに、何だかふに落ちなかった。
その理由の1つが強い者って何処かで孤独を感じてなきゃいけなくないですか?
「エル・アルコン」はティリアン(少年)@天寿光希は何処かでトラウマがある少年
でも、それを冷徹になる事で乗り越えて地位も名誉も手にいれようとするお話なんですよね?
本当はジェラード・ペルー@立樹遙との子供の為、イギリスで生きているけどスペイン人でそこに負い目があるっていう設定なのですよね?
だから父親にも「お前はあの男の〜」と蔑まれ、子供の頃にいじめられたりしたんだろうなっていう想像は出来るんですけど、何だか大人になったティリアン・パーシモン@安蘭けいは幸せ者になりすぎじゃないですかね?
私が一番謎なのはニコラス・ジェイド@彩華れいの存在なわけですよ
彼はいったい、「ティリアンにとってのどういう存在なんですか?」
まだギルダ・ラバンヌ@遠野あすかの存在は理解できるんですが、ニコラスって何?
織田信長の森蘭丸的な存在ですか?(いやいやいやいや)
凄く美しい青年がただひたすらにティリアンを慕っている
そこにはエピソードは何もなしなの?と不思議でならないんですよね
だって、ティリアンって凄く冷徹よ
女は殺すし、善人は裏切るしえぐい男なはずなのよ
なのに、「ご主人様についていきます」ってそこまでニコラスがティリアンに使える意味って何?
何で彼はティリアンの傍にいながら、あんなに純真なの?
そして、あれだけ冷徹なはずの男も何故かニコラスは信用して、しかも戦いで守っていたりするのよ
何故?
ニコラスは何故、特別なの?
そここそエピソードが欲しい
二人が何故、あんなに絆を深めているのか。
だってさ、気持ち悪くない?
ティリアンってさ、冷徹なのに凄く普通の感性を持ってるのよ
普通にニコラスっていう「居心地の良い存在を作って、優しい場所を作って、そこが幸せだな」って思う事を知っていながら人の居心地の良い場所は簡単に奪える人なのよ
世の中には確かに人の痛みとかわからない人もいるけど、そういう事じゃないよね?あの人
それともそういう人なの?
野望のためなら俺は人を殺す事も厭わないって人間はさ、そんなに簡単に「居心地の良い場所」は作れないと思う
そして、そういう人間がもしいるのであれば「居心地の良い場所」を奪ってしまった事に後悔すると思う
後悔っていうか懺悔の気持ちかな
そういう念を抱きながら前に進んで行く強い男ってならわかるんだけど、彼何一つ後悔せず自分は幸せよね?
自分は強いって刃を振り回すだけ振り回して、彼だけ幸せなのよ
死ぬ瞬間も何だか愛され死んで行くのよ
何一つ不幸じゃないじゃん!彼。
私はだからこそ、ニコラスが最後ティリアンを裏切って終わるのかと思った。
それなら辻褄があう。
やっぱり、最後までティリアンは人を裏切り殺し続けたのだから、最後は一番信用していた人物に裏切られて死んでしまうんだ
他の人と同じ様に無念に思いながら、たった一人で死んで行く
ティリアンは最後まで心に闇を持っていたんだと。
死ぬ瞬間も彼は孤独だったんだって終わるのかと思ったら、恋人やら従者に囲まれ幸せでした。
何かねルミナス・レッド・ベネディクト@柚希礼音の役が憐れなのよね
強大な敵に戦いを挑むのなら、相手は強くて大きな存在でなければいけない
で、宝塚だからその悪役も美しくて格好良くなくちゃいけない
でも、ティリアンってさそんなに格好良くないよね
たんに人の痛みがわからない強いだけの人、しかも死ぬ瞬間まで何だか幸せな人
敵をとっても何処かで報われなくないですか?
まあ、これは私が感じた主観にすぎませんが。
コメント
原作を読んで舞台に向かいましたが、読んでいかなかったら同じように感じただろうと激しく同感です。原作にあったティリアンとニコラスのエピソードはばっさり全部切られてましたからね・・・しかも身分違い感もあまりでてなかったし・・・原作でもティリアン→ニコラスは、絆されたのねーという感じでしたが。(勿論エピソードが積み重なって「こいつは俺を裏切らないだろう」という確信を持ったんだと思うけれど)
レッドは原作でも「敵をとったスッキリ感・達成感」はあまり感じてなかったようでした。兎に角作者がティリアン描きたかったんだなーという感じで、かつ物語のラストに未来へ繋がる感を残したいが故のラストのレッドの出航だった様な・・・勿論、読み取りで独断と偏見に満ちてますが(苦笑)
漫画文庫2冊分を、あの時間に納めるのはちょっと・・・(苦笑)
いつも楽しくblog拝見させて頂いております。
同じ感想の方がいらしゃって大変光栄です。
ゆかりちゃんのニコラスは非常に美しくて綺麗な青年で、それだけで眼福ではあるのですが、役柄的には不服です。
やはり、原作ではそのあたりのエピソードがあるんですね。ばっさり切らずに、上手くそのあたりも取り入れて欲しかったです。
いきなり「貴方の傍に」と言われても、いったいどういう存在なのかわからずためらってしまいました。
レッドに関しては原作もそうなのですか。
主人公を殺さなくてはいけない題材という事であったら、そうなってしまうのやもしれませんね。
私としては分量が多いので2回に分けて頂いてティリアン編、レッド編とやって欲しかったです
レッドが踏みにじられて、強くなっていく姿も宝塚でやれば正統派の格好良い青年として描けたと思うので、そうすればどちらの苦悩ももうちょっと深く描けたのではないかなと思ってしまいます。
筋を追いすぎて、話の旨みを何処かで殺してしまっている気がして私的には残念な作品でした。
貴重なご意見ありがとうございます。
また、良かったらいろいろ教えてやって下さい。
私も今日、「エル・アルコン」買ってきました。
ティリアンとニコラスのエピソードがあるとわかったのでゆっくり楽しみたいと思います。