私は特別に雪組さんにファンはいないので、その時々でキャラを楽しんでいるのですが今回はやばかった。
音月桂格好良い。

いや、もとから結構好きなんですけどね
私、凄く好きになるのは微妙路線な人だけれども、次に好きなのは野心家なのよね
えげつない感じが好きだわ(笑)
龍真咲とかたまらないわ
力づくで「俺にはまれよ、俺格好良いだろう」とか思っている人にときめくわ
性格悪そうなのもいいわよね(失礼です)
それで美人さんだとなお良い!
いくらでもころっと騙されるわ

何となく音月君にもそれを感じるわ
それでも今までたいして関心がなかったのは小さかったから
あと可愛らしかったから
娘役でそれならいいけれども、男役としてはどうかしらって思ってたんだけれども凄いね
きちんと男役さんだわ

お芝居でのセバスチャン・ルグリの演技が男前でね
包容力があってイヴェット@大月さゆをきちんと守っているのが凄く良かった
こういう人って普通でそんなに個性がないから難しいと思うんだけれどもきちんと宝塚らしい素敵な大人の男の人に見えた
だからイヴェットの無邪気さが痛いのよね
イヴェットも普通に何処にでもいそうな女の子
きちんと夢があってそのために頑張っている女の子
たぶん、女の子から見ても男の子から見ても好感が持てる子なんじゃないかな?
明るくて可愛らしくて、でも決してそれを鼻にはかけていないしそんな風に自分でも思っていない様に見えた
決して、性格の悪い女なんかじゃない
自分が大事な物もきちんと見えていてそれを踏まえて夢を追う女の子
女の子らしい娘だと思う

今までその夢が追いかけても届かない位置にあったのに、イヴェットはその夢を手にいれるチャンスがきた
それには綺麗なお洋服がいる
お金もいる
そのためにはパトロンが必要だ
それも自分の目の前に現れた
この人がいれば綺麗なお洋服がきれる
宝石だってつけられる
美味しい物だって食べれる
貧乏だった今の自分から変身できる
憧れだった夢の場所への階段は彼女の目の前に現れた
扉は開かれている

でも、そのためには大好きで大切にしてくれたセバスチャンを置いて行かなければならない
彼は眉間に皺寄せて彼女を見てるのよ
彼女が好きだから
パトロンに綺麗なお洋服を着せて貰って喜んでいる彼女を見つめてるの
いろいろ葛藤してると思う
それでも彼女を優しく見守ってるの
今まで通りに彼女が困っていたら助けてあげて優しい言葉をかけてあげる
それでも彼女が選ぶのはセバスチャンじゃなくてパトロン

複雑だろうね
階段を一段一段登っていくのがセバスチャンにはわかっていると思うのよ
でも、そこにあるのは綺麗な物だけじゃない
彼女がどれだけ綺麗なお洋服を着て、笑顔でも足は血で真っ赤かもしれない
それでも彼女は気づかずに階段を登っていく
決して丈夫な階段じゃない
いつ壊れるかもわからない階段
行って一刻も早く支えたいのに彼には階段を一緒に登ってあげる事も階段を支えてあげる事も出来ない
彼の扉は開いていないから

それでも彼は見守っている
「本当に大丈夫なのか?今のままじゃ駄目なのか?僕じゃ駄目なのか?」ってね。
その事にイヴェットだって気付いてない訳ではない
彼女は決してバカじゃない
セバスチャンが自分を優しく見守ってくれてるのを知っている
そして、それがどれだけ幸せで尊い物かも知っている
それでも、欲しい物がある
掴みたい夢がある
彼女だって自分の足が血だらけなのに気付いてないわけではない
階段がもしかしたら壊れるかもしれないのも気付いている
それでも、階段を登った先に行きたい
そこで例え一人ぼっちでも、夢が叶うのだから

だから、もう見守らなくていいよ
「馬鹿でしょ、私って」とセバスチャンに引導を渡す
この恋は終わりだと。
セバスチャンもそれを受け入れる
自分が見守っている事で彼女を傷つけたくないから

さゆちゃん可愛い
音月君格好良いー!

2人が愛し合ってるのに分かれるのが切なかった

イヴェットが悪い女じゃない所がね悲しいのよ
誰でもそれはありえる事だから
平凡な恋愛をとるか刺激的な生活をとるか
それはその人次第だからね
そしてだらだらと関係を続けるんじゃなくて、セバスチャンにそれを言ってしまう所が優しいなと思った
好きだから大切だからそう言うのよね

別れようって。

2人のピュアさに感動。

でもさ、この話って必要かしら?
そんなに人間の黒さがないわよね
だって綺麗にまとまっちゃってるもの。悲しいけれども。
これも一応恋愛における人間のエゴかしら?
でも、それならイヴェットが冷徹に「あんたなんかもう必要なくなったわ」とセバスチャンを鼻で笑う方が良かった気もしないでもないわ
まあ、恋愛部門らしいし宝塚らしい部分も一つぐらい必要だったのかな?

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